ハラスメント・ハラスメント(ハラハラ)
「ハラハラ」とは
自分が嫌だ、不快だと感じた他者の行為や言動について「ハラスメント」だと過剰に主張して相手を困らせる嫌がらせ行為。
もとになる「他者の行為や言動」が、適切な指導や配慮であるにもかかわらず、間違った受け止め方をしてしまうことが原因で起こる。
ハラスメント・ハラスメントの
具体的な言動事例
- 自分のミスや社内ルール違反を注意されたことに対して「パワハラ」だと主張する。
- スキルアップのために普段より高いレベルの仕事を与えられたことに対して「パワハラ」だと主張する
- 子供の体調不良で休んだ翌日、子供の様子を尋ねられたことに対して「パワハラ」だと主張する。
- 職場に不相応な露出度の高い服装を注意されたことに対して「セクハラだ」と主張する。
ハラスメント・ハラスメントが
もたらす影響
- 上司が「ハラハラ」と言われることを恐れて、必要な部下指導ができなくなる。
⇒本来、上司から教わるべき知識やスキルが得られず、部下の成長が鈍化する。 - プライベートなことも聞きにくくなるので、部下の家族情報などを上司が把握できない。
⇒業務上配慮が必要な家族がいる部下をきちんとケアできない。 - 部下に仕事を振りにくくなるので、上司が自分でやらざるを得なくなる。
⇒本来上司がやるべきマネジメント業務に手が割けなくなり、職場の規律が乱れる。 - ハラハラを受けることによるストレスや、業務量増加による長時間労働が発生する。
⇒上司自身がメンタル不調に陥り、休職や退職に追い込まれることがある。
ハラスメント・ハラスメント対策の
ポイント
(1)社内研修等でハラスメントの判断基準を職場の共通認識にする。
⇒特にパワハラは、自分が不快に感じたらそれだけで「パワハラ」になると勘違いしている人が意外に多いことがハラハラにつながっています。
(2)ハラスメント防止規程等社内ルールで「ハラハラ」を禁止し、処分の対象にする。
⇒「ハラハラ」の存在を周知して禁止することで一定の抑止力が期待でき、万が一発生した場合も、社内ルールに則ってしかるべき処分が行えます。
(3)上司は、心当たりがなければ安易に謝罪しない。
⇒安易な謝罪は、やってもいないハラスメントを認めることになるので、自分の指導が業務の適正な範囲を超えていな自信があれば、毅然とした態度で指導を続ける。
「どの部分をハラスメントと感じたのか説明して」と切り返すくらいの余裕を持って対応して下さい。