平成29年度の助成金のご案内

平成29年度の雇用関係助成金が公表されました。活用し易いお勧めの助成金をご案内します。

1.人事評価改善等助成金(平成29年度新設)
 人事評価制度と賃金制度を整備することを通じて、生産性の向上、賃金アップ及び離職率の低下を図る事業主に対して助成するものであり、人材不足を解消することを目的としています。
人事評価改善等助成金には「制度整備助成」と「目標達成助成」2つの助成があります。

○制度整備助成の受給要件
(1)人事評価制度等整備計画の認定
(2)人事評価制度等の整備・実施
  支給額→50万円

○目標達成助成の受給要件
(1)生産性の向上
(2)離職率が数ポイント低下していること
(3)賃金が2%以上増えていること
  支給額→80万円

2.人材開発支援助成金 キャリア形成支援制度導入コース
中小企業事業主等が継続して人材育成に取り組むために、以下の人材育成制度を新たに導入し、その制度を実施した場合に、一定額を助成します。
(旧キャリア形成促進助成金 制度導入コースの再編)

○定期的なセルフ・キャリアドック制度を導入・実施の場合
 ※セルフ・キャリアドックとはキャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを受けることです。
  支給額→47.5万円(生産性要件を満たす場合は60万円)

○教育訓練休暇制度又は教育訓練短時間勤務制度を導入・実施の場合
  支給額→47.5万円(生産性要件を満たす場合は60万円)

「生産性要件」とは、次の要件となります。
① 助成金の支給申請等を行う直近の会計年度における「生産性」が、その3年前に比べて6%以上伸びていること
② 「生産性」は次の計算式によって計算します。
生産性゠(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃貸料+租税公課)÷雇用保険被保険者数

3.キャリアアップ助成金 正社員化コース
有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合に助成します。

(1)有期契約労働者→正規契約労働者
支給額→1人当たり57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)
(2)有期契約労働者→無期契約労働者
支給額→1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)
(3)無期契約労働者→正規契約労働者
支給額→1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)
※< >は生産性の向上が認められる場合の額、( )内は大企業の額
※(1)~(3)合わせて1年度1事業所当たりの支給申請上限人数は15人まで

また、東京都内に事業所がある場合はキャリアアップ助成金(正社員化コース)の支給決定を受けた後にさらに、東京都が独自で行っている「東京都正規雇用転換促進助成金」の上乗せ助成を受けられます。

4.キャリアアップ助成金 諸手当制度共通化コース助成金(平成29年度新設)
有期契約労働者等に関して正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合に助成 します。

支給額→事業所当たり 38万円<48万円>(28万5,000円<36万円>)
※1事業所当たり1回のみ
※< >は生産性の向上が認められる場合の額、( )内は大企業の額

各助成金の詳しい内容は当コラムで今後ご案内していきます。

佐々木 良

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