休日労働について
2015年11月に心臓疾患の疑いで亡くなった女性会社員について、労働基準監督署が過労死として労災認定したという報道がありました。
この労災認定は、過労死の認定基準である「時間外労働が発症前1ヵ月間に100時間、2~6ヵ月の月平均80時間」をいずれも下回っていたようですが、休日は発症前の6ヵ月の間に4日しかなく、連続勤務が91日間だったとして異例の労災認定となったようです。
現在の労働基準法36条に規定する「36協定」に関し、時間外労働については限度時間(1ヵ月の上限45時間、1年の上限360時間など)が設けられていますが、週1回の法定休日の労働について限度日数は設けられていません。
また、政府が進める働き方改革の「時間外労働の上限規制」が話題となっていますが、休日労働の制限については明確な規制がなく、年間総労働時間の「抜け穴」となっている側面もあります。
時間外労働の制限だけでなく、休日労働の制限・連続勤務日数の制限の動向にも注意していく必要を感じます。
佐々木 良