労働条件の明示等に関する改正職業安定法施行規則についてQ&Aを公表
求人企業・職業紹介事業者等が労働者の募集を行う場合・職業紹介を行う場合等には、募集する労働者の労働条件を明示することが必要ですが、職業安定法施行規則が改正され、令和6年4月1日からは、新たに次の事項についても明示することが必要となります。
1.従事すべき業務の変更の範囲
2.就業の場所の変更の範囲
3.有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間又は更新回数の上限を含む)
この改正職業安定法施行規則に関するQ&A〔令和5年12月時点版〕が公表されていますので、抜粋してご紹介いたします。
①従事すべき業務の内容・就業場所の「変更の範囲」
問1-1
「変更の範囲」とは、どのような内容を想定しているのか。
○今後の見込みも含め、その労働契約の期間中における就業場所や従事する業務の変更の範囲のことをいいます。
○「今後の見込み」とは、労働者の募集等を行う時点で想定され得る事業の方針変更等を踏まえたもので足り、募集等の時点で具体的に想定されていないものを含める必要はありません。
○なお、有期労働契約の場合については、当該労働契約期間中における変更の範囲をさすものであり、更新後の契約期間中に命じる可能性がある就業場所及び業務の変更については含まれません。
問1-2
「変更の範囲」について、募集等の時点で想定されているものは全て一度に列挙する必要があるのか。
○指針で規定しているように、求人広告のスペースが足りない等、やむを得ない場合には「詳細は面談時にお伝えします」などと付した上で、労働条件の一部を別途のタイミングで明示することも可能です。
○この場合、原則、面接などで求職者と最初に接触する時点までに、全ての労働条件を明示する必要があります。
問1-3
労働契約の期間内に従事すべき業務及び就業場所の変更が見込まれない職種の募集であっても、「変更の範囲」を明記する必要があるのか。
○求人の内容(業務など)に鑑み、従事すべき業務や就業場所に変更がない業種・職種・雇用形態であるような場合は、記載する必要はありません。例えばこれらの変更が想定されない日雇労働者に対しては、雇入れ日における従事すべき業務や就業場所を明示すれば足り、「変更の範囲」を明示する必要はありません。
②有期労働契約を更新する場合の基準
問1-4
「有期契約を更新する場合の基準」について、どの程度の基準を明記する必要があるのか。
○「諸般の事情を総合的に考慮したうえで判断する」というような抽象的なものではなく、「勤務成績、態度、能力により判断する」、「会社の経営状況も踏まえて判断する」など、具体的に記載いただくことが望ましいです。
問1-5
有期契約の通算契約期間や更新回数につき、特段上限を設けていない場合にも「上限なし」と記載する必要があるのか。
○上限を設けている場合のみ記載すれば足り、上限を設けていない、設ける予定がない場合は明示する必要はありません。
詳しくは下記参照先をご覧ください。
- 参照ホームページ [ 厚生労働省 ]
- https://www.mhlw.go.jp/content/001183267.pdf